不動産売却の譲渡損失について!特例や確定申告も解説

不動産の売却を検討しているものの、購入した当時よりも物件の価格が大きく下落してしまい、手痛い損失が出そうで不安を抱えていませんか。
売却による損失をそのままにしておくと家計へのダメージが重くのしかかりますが、実は一定の要件を満たすことで税負担を大幅に軽減できる特例制度を利用できます。
本記事では、不動産売却時に生じる譲渡損失の基本的な仕組みをはじめ、特例を受けるための適用条件や確定申告の手続きについて解説します。
大切な不動産の売却で損をしたくない方や、少しでも手元にお金を残して次の生活に備えたい方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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譲渡損失とは?

不動産売却の譲渡損失について理解するには、まずその計算方法や仕組みをおさえる必要があります。
まずは、譲渡損失が生まれる仕組みや発生しやすいケースについて解説していきます。
譲渡所得の計算と仕組み
譲渡所得は、売却価格から取得費と譲渡費用を差し引き、売却による損益を確認するための考え方です。
取得費には、購入代金や建築代金のほか、購入時の仲介手数料、不動産取得税などが含まれます。
また、譲渡費用には売却時の仲介手数料や印紙代、売却のための解体費などが該当します。
建物は年数に応じた減価償却費相当額を差し引き、現在の取得費として計算する点に注意が必要です。
取得費がわからない場合は、売却価格の5%を概算取得費として使えることもあります。
これらの合計が売却価格を上回ると、譲渡損失が発生します。
損失が出やすいケース
譲渡損失が出やすいのは、購入時より市場価格が下がり、想定より安く売却するケースです。
築年数が進んだ建物は、住まいとして問題なく使えても、市場価格には反映されにくい場合があります。
また、地価が高い時期に購入した土地は、現在の相場との差が大きくなりやすいでしょう。
住宅ローンが残る物件で売却価格がローン残高を下回ると、完済資金の準備も必要です。
そのため、売却前には査定額だけでなく、ローン残高や自己資金も合わせて確認しておきましょう。
早めに全体像をつかむことで、売却後の資金不足を防ぎやすくなります。
税金への影響と家計負担
譲渡所得が利益になれば所得税や住民税の対象になりますが、損失の場合は原則として課税されません。
ただし、税金が発生しないからといって、売却後の家計負担がなくなるわけではありません。
住み替え費用やローン完済資金、引っ越し費用などは、別に準備しておく必要があります。
また、一定の要件を満たすと損益通算により、給与所得などから損失を差し引ける場合があります。
損益通算を使えると、所得税の還付や翌年の住民税負担の軽減につながるでしょう。
売却前から資金の流れを整理しておくと、次の生活を見通しやすくなります。
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譲渡損失が出た際に使える特例とその適用条件

前章では、譲渡損失の仕組みについて述べましたが、損失が出た場合に利用できる制度を知りたいですよね。
ここでは、譲渡損失の負担を軽減できる特例と、その適用条件について解説します。
控除特例の概要とメリット
不動産売却の損失は、通常であれば給与所得などと自由に相殺できるものではありません。
しかし、一定のマイホーム売却では、損益通算と繰越控除の特例を利用できる場合があります。
損益通算を使うと、譲渡損失をその年の給与所得や事業所得から差し引き、総所得を抑えられます。
その結果、源泉徴収された所得税の還付や、翌年の住民税負担の軽減が期待できるでしょう。
また、控除しきれない損失は、翌年以後最長3年間にわたって繰り越せます。
売却年を含めて最大4年間使えるため、住み替え後の家計を支える制度といえます。
特例を受けるための要件
特例を受けるには、売却した家屋と敷地が実際に住んでいたマイホームであることが基本です。
すでに転居している場合でも、住まなくなった日から3年目の年末までなら対象になる可能性があります。
また、売却した年の1月1日時点で、家屋と土地の所有期間が5年を超えている必要があります。
購入日から単純に5年ではなく、年初を基準に見る点に注意しましょう。
繰越控除を受ける年は、合計所得金額が3,000万円以下であることも条件です。
配偶者や親子など、特別な関係の相手への売却は対象外となるため、事前確認が欠かせません。
買い替えの有無による違い
買い替えを伴う特例は、売却後に新しいマイホームを購入する方が検討しやすい制度です。
新居の床面積が50㎡以上で、取得した翌年末までに居住するなど、いくつかの条件があります。
また、返済期間10年以上の住宅ローンを利用することも主な要件のひとつです。
一方で、買い替えをしない特例は、賃貸住宅や実家へ移る方が対象になりやすい制度です。
この場合は、売買契約日の前日に返済期間10年以上の住宅ローン残高があることが前提となります。
制度名だけで判断せず、売却後の住まい方と借り入れ状況を合わせて確認しましょう。
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特例を受けるための確定申告手続き

ここまで、利用できる特例の要件を解説しましたが、特例を適用するための実際の手続きもおさえておきましょう。
最後に、特例を受けるための確定申告手続きや、必要書類について解説します。
確定申告完了までの流れ
確定申告では、まず売却価格や取得費、譲渡費用を整理し、譲渡損失の金額を計算します。
購入時の契約書や、諸費用の資料を確認しておくと、取得費の根拠を示しやすくなります。
次に、確定申告書や譲渡所得の内訳書、特例に必要な明細書などを準備しましょう。
また、登記事項証明書や住宅ローン残高証明書など、公的書類や金融機関の書類も必要です。
書類がそろったら金額を転記し、税務署窓口、郵送、e-Taxのいずれかで提出します。
e-Taxを使えば、自宅から申告書の作成と提出を進められるため便利です。
必要書類とその入手方法
必要書類には、確定申告書や譲渡所得の内訳書、特例用の明細書などがあります。
これらは、税務署の窓口や国税庁の作成画面で入手し、売却内容に合わせて記入します。
また、売買契約書のコピーや登記事項証明書は、売却価格や所有関係を示すために必要です。
住宅ローン残高証明書は、基準日が売買契約日の前日になるため、金融機関へ依頼しましょう。
買い替え特例を使う場合は、新居の契約書やローン証明書も準備します。
住所の履歴を示す必要があるときは、住民票や戸籍の附票も確認しておくと安心です。
提出漏れを防ぐため、取得先ごとに整理しておきましょう。
申告期限と手続きの注意点
確定申告は、売却した年の翌年2月16日~3月15日までにおこなうのが基本です。
公的書類や、金融機関の証明書は発行に時間がかかるため、年末ごろから準備を始めると安心です。
また、繰越控除を続ける場合は、損失が残っている間、毎年連続して申告しなければなりません。
税額が出ない年でも申告を続けることで、翌年以後の控除につなげられます。
繰越控除を使う年は、合計所得金額3,000万円以下の要件もその都度確認しましょう。
不明点がある場合は、税務署や税理士へ早めに相談し、提出前に書類を整えることが大切です。
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まとめ
不動産の売却価格が取得費や譲渡費用の合計を下回ると譲渡損失が発生しますが、条件を満たして損益通算をおこなえば税負担を軽減できます。
譲渡損失の発生時は、所有期間が5年超などの要件を満たすことで損益通算や最長3年間の繰越控除といった特例を利用して家計の負担を和らげられます。
特例を受けるには翌年2月16日~3月15日までの間に確定申告が必要となるため、売買契約書や各種証明書などの必要書類を早めに準備すると安心でしょう。
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