不動産の個人売買は可能?メリットやリスクも解説

不動産売却

比嘉 康太

筆者 比嘉 康太

不動産キャリア4年

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不動産の個人売買は可能?メリットやリスクも解説

「不動産を売却したいけれど、不動産会社に依頼すると高額な仲介手数料がかかるため、なんとか個人間で直接取引できないだろうか」と疑問に思っていませんか。
ご自身で買主を見つけて売買できれば大幅な費用の節約になりますが、契約書の作成や複雑な手続きなど、専門的な知識がない状態で進めることには大きな不安や難しさも伴いますよね。
本記事では、不動産の個人売買が法律的に可能なのかという基礎知識をはじめ、得られるメリットや、トラブルを防ぐためのリスク管理といったデメリットについて解説します。
できるだけ費用を抑え、ご自身が納得できる形で不動産の売却を進めたいと検討されている方は、ぜひご参考になさってくださいね。

不動産の個人売買は法律上可能なのか

不動産の個人売買は法律上可能なのか

不動産の個人売買を検討するにあたり、まずは法律上のルールをおさえる必要があります。
まずは、専門家なしで進めるための基礎知識について、わかりやすく解説していきます。

合法の範囲と手続き

不動産の個人売買は法律上認められており、自宅や土地を一度売るだけなら、宅地建物取引業の免許は不要です。
宅地建物取引業法が規制するのは、事業として反復継続して売買や仲介をおこなう場合であり、一般的な個人売却とは区別されます。
ただし、個人間では消費者保護を前提としたルールが及ばないことも多く、契約内容は民法と当事者の合意が中心となるでしょう。
また、農地は農業委員会の許可や届出、一定規模以上の土地は国土利用計画法に基づく届出が必要になる場合があります。
そのため、物件の種類や面積、所在地に応じて関係法令を確認し、必要な手続きを売却前に整理しておくことが大切です。

書類作成と登記の流れ

まず法務局で登記事項証明書や公図を取得し、所有名義、抵当権の有無、土地のおおよその形状や隣接関係を確認します。
次に周辺相場を踏まえて価格を決め、代金の支払方法、引渡し日、欠陥に対する責任範囲を買主と十分に話し合う流れです。
なお、相場より極端に安く売ると、差額がみなし贈与と判断される可能性があるため注意しましょう。
重要事項説明書は必須ではありませんが、物件状況報告書や付帯設備表を用意し、売買契約書には手付金、税金の精算、違約金などを記載しておきましょう。
決済日には残代金と鍵を受け渡し、登記識別情報や印鑑証明書などをそろえたうえで、司法書士へ所有権移転登記を任せると安心です。

適したケースの判断

個人売買に向いているのは、親族や知人など、信頼関係があり、物件の状態や取引条件を率直に話し合えるケースです。
また、買主が住宅ローンを使わず現金で購入できるなら、審査や書類要件に左右されにくく、手続きを進めやすいでしょう。
一方、一般市場から買い手を探す場合や、共有名義、境界未確定、抵当権などを抱える物件は、確認と調整の負担が重くなります。
判断するときはまず、買主との信頼関係、資金調達の確実性、権利関係の明確さという3点を整理しましょう。
すべてに問題がなければ個人売買を検討できますが、不安が残る項目は司法書士や不動産会社などの支援を取り入れることが大切です。

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不動産を個人売買する3つのメリット

不動産を個人売買する3つのメリット

前章では個人売買の基礎知識について述べましたが、どのような利点があるのか、気になりますよね。
ここでは、節約や自由度などのメリットについて、解説します。

仲介手数料の節約効果

不動産会社を介さずに売買契約を成立させれば、通常は売主と買主に生じる仲介手数料を省ける点がとくに大きな魅力です。
400万円を超える取引では、仲介手数料の上限は原則として売買価格の3%に6万円をくわえ、さらに消費税を足した金額となります。
たとえば3000万円で売却した場合は105万6000円、5000万円なら171万6000円が上限額です。
そのため、節約した資金を新居の購入費や引っ越し代、住宅ローンの返済、将来の貯蓄などへ回しやすくなるでしょう。
ただし、契約書の作成、登記、建物調査などを専門家へ依頼する費用は別途必要になるため、最終的な手取り額で比較することが重要です。

価格設定などの自由度

個人売買では、販売価格や内覧方法、引渡し時期などの条件を、売主と買主の事情に合わせてより柔軟に決められます。
たとえば注文住宅であれば、設計の意図や設備の使い勝手、暮らして初めてわかる魅力を売主自身の言葉で直接伝えられるでしょう。
また、売却を急いでいない場合は、希望価格を維持しながら、条件に合う相手が現れるまで募集を続ける選択も可能です。
内覧日を月1回の週末に限定するなど、生活への負担を抑えつつ対応方法を調整できる点も利点といえます。
交渉では価格だけでなく、付帯設備、手付金、引渡し日などをまとめて丁寧に話し合い、双方が納得できる着地点を探すことが大切です。

柔軟な日程調整の魅力

当事者同士が直接連絡を取れるため、質問への回答や内覧日の確認を早めやすく、日程調整が短時間で済む場合があります。
たとえば買主から日当たりをもう一度確認したいと相談されたときも、都合が合えばその場で候補日を決められるでしょう。
さらに、設備の細かな使い方や日々の周辺環境に関する質問にも、実際に暮らしてきた売主が間を置かず丁寧に説明できます。
契約日は仕事や家庭の事情を考慮して平日夜や週末などを候補にできますが、決済日は住宅ローンや登記手続きの都合により平日になる場合があります。
ただし、口頭だけでは認識違いが生じやすいため、合意した日程や条件をメールや書面に残し、記録を共有しながら進めてください。

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個人売買のデメリットとリスク管理策

個人売買のデメリットとリスク管理策

ここまで個人売買の魅力的な利点を解説しましたが、注意すべきリスクや難点もおさえておきましょう。
最後に、買い手確保やトラブルなどのデメリットについて、順番に解説していきます。

買い手募集の難易度

個人で買い手を探す場合、不動産会社専用の情報網を利用できず、不動産情報サイトにも掲載しにくい点が課題です。
広告手段はチラシ、SNS、個人向け掲示板、知人からの紹介などに限られやすく、物件情報を広く届けるまで時間がかかるでしょう。
また、仲介を利用した売却でも成約まで3か月から半年ほど要することがあり、個人売買では1年以上かかるケースも考えられます。
募集期間中も固定資産税や都市計画税に加え、マンションなら管理費や修繕積立金の負担が続く点は注意が必要です。
そのため、仲介手数料の節約額だけで判断せず、維持費と販売期間を含めた資金計画を立てることが重要になります。

契約不備やトラブル

専門家が間に入らない個人売買では、建物の状態や権利関係を十分に確認しないまま、契約へ進んでしまうおそれがあります。
とくに注意したいのが、引渡し後に契約内容と異なる欠陥が見つかった場合に売主が負う、契約不適合責任です。
雨漏りやシロアリ被害、給排水設備の故障などが後から判明すると、補修費や代金減額を巡って対立する可能性があるでしょう。
そこでまず、建築士による建物状況調査を事前に実施し、結果を物件状況報告書や付帯設備表へ反映させる方法が有効です。
さらに、契約書には責任を負う範囲と期間、通知方法を明記し、必要に応じて弁護士や司法書士へ内容確認を依頼しましょう。

住宅ローン審査の壁

個人売買では、買主の住宅ローン審査が通りにくくなり、購入資金の確保が取引成立を左右する大きな壁になることがあります。
金融機関によっては、住宅ローン審査で売買契約書や重要事項説明書などの提出を求めるため、個人売買では利用できる金融機関が限られる場合があります。
物件の担保価値や取引の適正さを第三者が確認していないと、金融機関は融資判断に慎重になるでしょう。
まず、現金購入が可能かを確認し、ローンが必要なら、個人間売買に対応する金融機関を契約前から早めに探すことが欠かせません。
また、金利や必要書類、審査期間を契約前に確認し、融資が承認されない場合に契約を解除できるローン特約を設けてください。

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まとめ

不動産の個人売買は特別な免許なしで合法的におこなえますが、必要な法令や書類手続きを整理し、親族間など信頼関係のある相手と進めるのが適当です。
業者を介さないため高額な仲介手数料を節約できるほか、自身のペースで価格や条件を自由に設定し、柔軟に日程調整できることが大きなメリットです。
買い手探しの長期化や契約トラブル、住宅ローン審査の壁といった難点もあるため、専門家の支援を交えながら資金やスケジュールの計画を練るべきでしょう。

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